ニュースリリース
2026年9月28日
「自分らしいあした」へ、ランウェイ彩るストーマ装具提供 国産唯一の装具メーカーがパリのオストメイトファッションショー参画
国産唯一のストーマ装具※1メーカーであるアルケア株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:伊藤 克己、以下「アルケア」)は、10月6日にフランス・パリで開催されるファッションショー「STOMA Néo-ART Project」に協力企業として参画します。本イベントは一般社団法人 日本福祉医療ファッション協会(JWMF)が主催し、ポーランド科学アカデミー パリ科学センターにて行われます。
アルケアは、オストメイト※2モデル2名がファッションショーで装着するストーマ装具を担当します。日本福祉医療ファッション協会代表理事で、同イベントのデザイン&ショーの統括を務める平林 景氏が手掛けたデザインを、研究開発拠点である医工学研究所(東京都墨田区)でストーマ装具に施し、ファッション性と機能性を両立させたプロトタイプおよび完成品として製作、提供します。本イベントへの参画を通じて、アルケアのストーマ領域が掲げるミッション「オストメイトと共に歩み、自分らしいあしたを実現する」の推進を目指します。
※1 ストーマから排出された排泄物や分泌物を溜める専用の装具のことで、排泄物を溜めておくストーマ袋(パウチ)と、ストーマ袋をお腹に粘着させる面板から構成される
※2 さまざまな病気や事故などにより、お腹に排泄のための「ストーマ(人工肛門・ 人工膀胱)」を造設した人
国産ストーマ装具のパイオニアとして快適性と芸術性に挑む
アルケアは、1965年に国立がんセンターの看護婦長(当時)からの要請により、国産初のストーマ装具「ラパック」を開発以来、60年以上にわたり、製品の開発・製造を通じて、オストメイトの方々の日々の生活に寄り添ってまいりました。
しかしながら、ストーマは腹部に位置するため、外見だけではオストメイトであることが分かりません。また、排泄に関わるデリケートな事柄であることから自ら周囲に伝えない人も多く、理解が進んでいないのが現状です。そのため、オストメイトの「自分らしいあしたの実現」のためには、さらなる社会的認知拡大が不可欠と捉えています。
そのような中、「『隠す』から『魅せる』をテーマにしたファッションショーを通じて、オストメイトが自分らしく生きられる社会の実現や、社会全体がオストメイトを共に生きる仲間として再認識することを目指す」という本イベントの趣旨に共鳴し、参画することとしました。
今回はオストメイトモデル2名のストーマ装具について、デザインイメージを基に実際に着用する装具に施す工程を担当しました。モデルの方のストーマのサイズや使用している装具などを聞き取った上で、装具としての機能を満たしつつ、装着した際に違和感を抱くことのないような柔軟性のあるデザインを施す生地の選定や、印刷手法にもこだわり、快適性と芸術性を兼ね備えたこれまでにない装具づくりにチャレンジしました。
担当者の思い
アルケア事業開発部 松岡 由樹
これまでは使いやすさなど機能面にこだわり製品を企画してきましたが、ストーマ装具をアートに昇華する発想に驚くとともに、この新しい挑戦に深く共感し、アルケアの技術力で形にしたいと思い、装具製作の面で協力させていただくことになりました。デザインをどう形にするか手探りの状態から検討を始め、モデルの方の体形や普段使用されているストーマ装具を細かく確認しながら、それぞれに適した装具の形状などを追求しました。今回のチャレンジによって、オストメイトの皆さまがストーマがあることでオシャレを諦めることなく、前向きに自分らしく笑顔で過ごせる社会の実現の一助になれば幸いです。
アルケア商品開発部 羽賀 悠太
平林氏が表現したいことの再現と、ストーマ装具として求められる性能を満たすことを追求し、実際の装具製作を担当しました。デザイン面の素材選定では、実際に試着して違和感の有無を確認するなど、丁寧な評価検討を行い、印刷適性や装具にデザイン面がしっかりと貼りつくかも踏まえて決定するなど試行錯誤を重ねました。今回の挑戦を通して、オストメイトの方はもちろん、世界中の方々の「ストーマ装具に対する認識」を変えていきたいです。イベントだけの一度限りで終わらせるのではなく、今後、一人ひとりの希望に寄り添ったデザイン性の高い装具を提供できるサービスにつなげていくことができたら、と考えています。
オストメイトモデルにプロトタイプの出来栄え確認
9月6日に東京都港区で行われたトークイベント「STOMA Néo-ART Project Special PANEL DISCUSSION×FASHION SHOW PREVIEW」にて、アルケアが製作したストーマ装具をランウェイで着用するモデルの小菅 キャスリン 綾子さんにプロトタイプをお見せし、本番の装着を想定した機能面の確認を行いました。
キャスリンさんはパリの舞台に向けて「毎日夢に出てくるくらい楽しみ。製作してもらった装具があれば、毎日が楽しくなりそう。ストーマ装具を服の上に出して『魅せる』着こなしをして、周りの人とこれは何?と盛り上がることができたら、『隠すもの』という世の中のイメージも一気に変わるはず。イベントを通じてたくさんの方にストーマを知ってもらうことで、当事者の笑顔をもっと増やしていきたい」と意気込みを語りました。また、開発担当者がフィット感や機能面について確認をした際は、「普段は異なるブランドの装具を使用しているが、ストーマ装具の肌あたりや肌への接着面のサイズまで細かく確認してもらい、そこまで考えてくれているのであれば、ランウェイでも安心して装着できる」とコメントをいただきました。
▲開発担当者とストーマ装具の装着面のサイズを確認するキャスリンさん
【STOMA Néo-ART Projectについて】
「誰もがオシャレを楽しめる世界」を目指して、一般社団法人 日本福祉医療ファッション協会が主催し、オシャレなストーマ装具を中心としたオストメイトにしかできないトータルファッションを提案する世界で初めてのファッションイベントです。国内外のモデルがランウェイを歩き、「隠す」から「魅せる」へと価値の転換を図ります。
【一般社団法人 日本福祉医療ファッション協会について】
福祉と医療、デザインの視点から、社会課題から生まれる「あったらいいな」を提案する団体です。「誰もがオシャレを楽しめる世界」の実現を目指し、車椅子ファッション、おむつファッション、ストーマファッションなど、前例のない挑戦を続けています。
代表理事:平林 景氏(四條畷学園大学客員教授、KEI's STYLE代表取締役)
副代表理事:矢野 雷太先生(広島記念病院消化器外科医長/うんコメンテーター®)
アルケア株式会社について
1953年に国産初の石膏ギプス包帯「スピードギプス」の開発・製造に成功し、1955年に創業しました。ケアをする人・ケアを受ける人の双方にとって「親切な製品をつくる」という創業当時の想いを受け継ぎ、褥瘡・創傷領域、看護領域、ストーマ領域、整形外科領域の4つの専門領域で、現場ニーズを製品・情報・サービスへと具現化し、価値を創出しています。予防から社会復帰に至るまでの医療のケアプロセスを看護から支えるインフラ企業として社会とつながり、「人に寄り添う" かんご "を、世界のスタンダードに。」することを目指して挑み続けてまいります。
ストーマ領域:オストメイトが生涯にわたって自由に、安心して過ごせる毎日の実現へ
日本人のライフスタイルに合った使いやすさや安心を追求したストーマケア用品を展開するとともに、オストメイトが抱える不安を少しでも解決したいという想いから、日常生活を支える製品・情報・サービスの充実も図っています。オストメイトの皆さまと共に歩み、自分らしいあしたを実現いただけるよう「ストーマのある生活」に深く関わり寄り添っていきます。
【報道関係者の皆さまのお問い合わせ先】
アルケア株式会社 経営企画部 コーポレートコミュニケーション課 E-mail : pr@alcare.co.jp
