ストーマの基本
ストーマとは?
ストーマとはギリシャ語で「口」を意味し、便や尿を排泄するためにおなかに造設した排泄口のことです。排泄口は腸や尿管をおなかの外に引き出してつくられます。
ストーマの大きさや形は人によって様々です。表面は粘膜でできているため赤い色をしており、粘膜でいつも湿っています。
ストーマには神経がなく痛みを感じないので、傷つけないように扱う必要があります。括約筋もないので、便意や尿意を感じることはなく、便や尿を我慢することができません。
自分の意志で排泄をコントロールできないので、最初のうちはなにかと不自由を感じることがありますが、自分のストーマをよく知り適切なケアをすれば、よりよく付き合っていくことができます。
ストーマの種類
ストーマには便が排泄される消化管ストーマと、尿が排泄される尿路ストーマがあります。
消化管ストーマ
消化管ストーマはストーマをつくる腸管や位置により、切除される腸の長さや便の性状が異なります。
コロストミー(結腸ストーマ)
上行結腸ストーマ
便は水様〜泥状です。
横行結腸ストーマ
便は泥状〜軟便です。
下行、S状結腸ストーマ
便は軟便〜固形です。
イレオストミー(回腸ストーマ)
便はたいてい水様です。
尿路ストーマ
尿路ストーマは尿路変向術の種類により、ストーマがつくられる位置や大きさが異なります。
回腸導管
回腸の一部を使ってストーマをつくっていますので、ストーマからは尿だけでなく、腸の粘液が出る場合もあります。
腎瘻
カテーテルが直接腎盂に挿入されており、持続的に尿を排泄します。
尿管皮膚瘻
尿管を直接おなかの外に出して、そこから尿を排出します。また、カテーテルが入っている場合もあります。
一側性
両側性
膀胱瘻
カテーテルが恥骨上部から膀胱内に挿入されることによって尿を排泄します。