ストーマ装具の交換
装具を交換する目安
皮膚保護剤を使用している面板の場合、尿を吸収するとふやけて白っぽくなったり、溶けたりするようになります。
装具の交換日数は、使用している装具の種類や個人によって違いがありますので、交換時に皮膚から剥がした面板を裏返して、「皮膚保護剤がどのくらいふやけているか」「皮膚保護剤がどのくらい溶けているか」「尿の漏れがなかったか」などをよく観察してみましょう。
皮膚保護剤の切り口から5mm程度ふやけたり、溶けたりしていたら、ちょうどよい交換時期です。
目安よりも多くふやけたり、溶けたりしていた場合には、まず1日早めに交換してみて、次の装具交換時にふやけ具合や溶け具合を確認してみましょう。
夏場やスポーツなどで汗をかいた場合は、1日くらい早めに交換し、面板を確認してみましょう。
装具交換のポイント
交換する場所
部屋や浴室など、どこでも構いません。
ただし、できるだけ体が冷えない場所を選びましょう。
交換するタイミング
起床直後や食事前など、排尿の少ない時間帯を選ぶとよいでしょう。
ただし、入浴直後の交換は避けてください。面板の温度が上がっているため粘着強度が高まり、剥がしにくいことがあります。入浴後に交換をする場合は、30分以上経過し面板の温度が下がったのを確認してから行ってください。
交換する姿勢
自分で装具交換を行う場合は、腰掛けた状態や立った状態で行うとストーマがよく見えて装着しやすいです。
装具を剥がす前に
ウロストミーの方は常に尿が出ているので、交換に慣れてきたら装具を剥がす前にあらかじめ面板に穴を開けておくと便利です。
単品系(ワンピース)装具の交換方法
ここでは〈セルケア1・U〉を用いて尿の処理方法を説明します。
実際の商品をご使用になる前に、各商品に添付されている取扱説明書をお読みください。
POINT
カテーテルが挿入されている場合
装具交換時はカテーテルが抜けたり、位置がずれたりしないように注意しましょう。もし、抜けてきた場合は医師に相談してください。
1.必要物品を用意します
・ご使用のストーマ装具
・ストーマメジャーまたはカッティングゲージ
・石鹸や清浄剤
・ロールガーゼ
・ガーゼ
・ティッシュペーパー
・ゴミ袋
・ぬるま湯
・はさみ(フリーカットの場合)
・細い油性ペン(フリーカットの場合)
POINT
ロールガーゼのつくり方
装具交換時にも尿は絶えず出ているので、ロールガーゼで尿を吸い取りながら交換を行うとスムーズにできます。
①ガーゼまたは吸収力が高い吸収パッドとテープを用意します。
②ガーゼや吸収パッドを適当な大きさに切り、端からロール状にしっかり丸めてテープでとめます。
2.装具を剥がします
皮膚を傷つけないように片手でおなかの面板近くを押さえながら、上から下へゆっくり、やさしく剥がします。
*面板が皮膚に密着して剥がれにくいときは、
はくり剤を使用しながら剥がすとよいでしょう。
3.ストーマ周囲を清拭します
ストーマにロールガーゼを当てながら、石鹸とぬるま湯を染み込ませたガーゼでストーマ周囲の皮膚をよく洗います。
石鹸成分は濡れたガーゼやシャワーで完全に落とし、皮膚をよく乾かします。
*ドライヤーの熱風はストーマに刺激を与えるので、使用は避けてください。
POINT
外出先などでのケア
水を使わず拭き取るだけで汚れを落とせる清浄剤(リモイスクレンズなど)を使うとお手入れが簡単です。
旅行先や災害時など、時間や場所が十分に確保できないような場合は特におすすめです。
4.ストーマの大きさを測ります
(フリーカットの場合)
ストーマの大きさを測り、カッティングゲージにストーマと同じ大きさの穴を開けます。このカッティングゲージは型紙として取っておきます。
*ストーマの大きさは変動することがあるので、
1ヵ月に1回は計測し、常に正しいストーマの大きさを知っておきましょう。
5.面板に穴を開けます
(フリーカットの場合)
穴を開けたカッティングゲージを裏返し、面板の剥離フィルム側に重ね合わせて、面板に穴の大きさを書き写します。
その線よりも1〜2mm程度大きめに面板を切ります。
*この際、はさみの先端でストーマ袋を傷つけないように気をつけましょう。
*ストーマを傷つけないように面板の切り口を指でこすって滑らかにしておきましょう。
POINT
面板に穴を開ける手間を省きたい方や、うまく切れない方は
最初から面板に穴が開いている「プレカット」タイプが便利です。ご自身のストーマサイズに合ったものを選ぶだけで、切る手間が省けます。
6.穴の大きさを確認します
剥離フィルムを剥がす前に面板をストーマに当てて、穴の大きさが適切か確認します。
7.剥離フィルムを剥がします
皮膚が乾いていることを確認してから、面板の剥離フィルムを剥がします。
8.尿排出口のキャップが閉じていることを確認します
装具を装着する前に、尿排出口のキャップが閉じていることを確認します。
9.面板を貼り、よく押さえます
おなかのシワを伸ばすようにして面板を貼ります。
面板を貼ったら、皮膚にきちんとくっつくようにストーマ周囲から外側に向けて、手で押さえながら十分に密着させます。
*
おなかに少し力を入れるなどして、尿を出し切ってからタイミングを見て面板を貼るとよいでしょう。
*
面板を貼るときは皮膚を伸ばしすぎないようにしましょう。
*
尿のもぐり込みを防ぐために、面板はストーマ周囲にしっかり固定しましょう。
*
軟膏などは粘着力低下の原因になるので、併用しないでください。
二品系(ツーピース)装具の交換方法
ここでは〈セルケア2・F〉〈セルケア2・U〉を用いて尿の処理方法を説明します。
実際の商品をご使用になる前に、各商品に添付されている取扱説明書をお読みください。
POINT
カテーテルが挿入されている場合
装具交換時はカテーテルが抜けたり、位置がずれたりしないように注意しましょう。もし、抜けてきた場合は医師に相談してください。
1.必要物品を用意します
・ご使用のストーマ装具
・ストーマメジャーまたはカッティングゲージ
・石鹸や清浄剤
・ロールガーゼ
・ガーゼ
・ティッシュペーパー
・ゴミ袋
・ぬるま湯
・はさみ(フリーカットの場合)
・細い油性ペン(フリーカットの場合)
POINT
ロールガーゼのつくり方
装具交換時にも尿は絶えず出ているので、ロールガーゼで尿を吸い取りながら交換を行うとスムーズにできます。
①ガーゼまたは吸収力が高い吸収パッドとテープを用意します。
②ガーゼや吸収パッドを適当な大きさに切り、端からロール状にしっかり丸めてテープでとめます。
2.装具を剥がします
皮膚を傷つけないように片手でおなかの面板近くを押さえながら、上から下へゆっくり、やさしく剥がします。
*面板が皮膚に密着して剥がれにくいときは、
はくり剤を使用しながら剥がすとよいでしょう。
3.ストーマ周囲を清拭します
ストーマにロールガーゼを当てながら、石鹸とぬるま湯を染み込ませたガーゼでストーマ周囲の皮膚をよく洗います。
石鹸成分は濡れたガーゼやシャワーで完全に落とし、皮膚をよく乾かします。
*ドライヤーの熱風はストーマに刺激を与えるので、使用は避けてください。
POINT
外出先などでのケア
水を使わず拭き取るだけで汚れを落とせる清浄剤(リモイスクレンズ
など)を使うとお手入れが簡単です。
旅行先や災害時など、時間や場所が十分に確保できないような場合は特におすすめです。
4.ストーマの大きさを測ります
(フリーカットの場合)
ストーマの大きさを測り、カッティングゲージにストーマと同じ大きさの穴を開けます。このカッティングゲージは、型紙として取っておきます。
*ストーマの大きさは変動することがあるので、1カ月に1回は計測し、常に正しいストーマの大きさを知っておきましょう。
5.面板に穴を開けます
(フリーカットの場合)
穴を開けたカッティングゲージを裏返し、面板の剥離フィルム側に重ね合わせて、面板に穴の大きさを書き写します。
その線よりも1〜2mm程度大きめに面板を切ります。
*この際、はさみの先端でストーマ袋を傷つけないように気を付けましょう。
*ストーマを傷つけないように面板の切り口を指でこすって滑らかにしておきましょう。
POINT
面板に穴を開ける手間を省きたい方や、うまく切れない方は
最初から面板に穴が開いている「プレカット」タイプが便利です。ご自身のストーマサイズに合ったものを選ぶだけで、切る手間が省けます。
6.穴の大きさを確認します
剥離フィルムを剥がす前に面板をストーマに当てて、穴の大きさが適切か確認します。
7.剥離フィルムを剥がします
皮膚が乾いていることを確認してから、面板の剥離フィルムを剥がします。
8.面板を貼り、よく押さえます
おなかのシワを伸ばすようにして面板を貼ります。
面板を貼ったら、皮膚にきちんとくっつくようにストーマ周囲から外側に向けて、手で押さえながら十分に密着させます。
*
おなかに少し力を入れるなどして、尿を出し切ってからタイミングを見て面板を貼るとよいでしょう。
*
面板を貼るときは、皮膚を伸ばしすぎないようにしましょう。
*
尿のもぐり込みを防ぐために、面板はストーマ周囲にしっかり固定しましょう。
*
軟膏などは粘着力低下の原因になるので、併用しないでください。
9.尿排出口のキャップが閉じていることを確認します
装具を装着する前に、尿排出口のキャップが閉じていることを確認します。
10.ストーマ袋を装着します
面板の嵌合部(リング部)にストーマ袋の接合部を合わせ、下のほうからはめ合わせていきます。
装着したら、袋の上からリングをなぞったり、軽く袋を引っ張ったりするようにして、はめ合わせがきちんとできているかを確認します。
こんなときは・・・
ストーマ袋を外す場合
面板のプレート部(接合部の外側)を押さえながらストーマ袋のタブ(耳)を持ち、ゆっくりストーマ袋をめくるように外してください。